僕の尊敬する平野宏和さんは、EV開発には欠かせない開発経験と鋭い認識を持っておられる数少ない方、僕のEVのメンターだと一方的に思っている、近いうちにお会いする予定がある。多いに学びたい。EVの神だ。"パーソナルモビリティについて",10 April 2010という平野宏和さんの膨大なTwitterのログからの一部。この内容を超える生きたEVの専門書は未だ出会ったことがない。僕は欠かさず読んでいる。
"また電気を動力源としているため、環境負荷がきわめて小さい。排出ガスがなく、騒音も少なく、小さいから駐車スペースもとらない。CO2の発生量で計算すると、重量が100kg以下のPMの場合、CO2の発生量は人間のジョギング時とほぼ同等である。"乗り物としても新感覚のものである。立乗りのセグウエーは、初期のモデルから、比較的新しいモデルまで、コンファレンスなどで乗れる機会があったが、なかなか面白い乗り物である。少しスキー感覚に近い操縦感覚だ。
"大手の自動車メーカ各社は、ほとんどすべてがこの研究を行っている。車両が小さくなって、重心も高くなるので、制御技術が難しくなる。ロボットの制御のノウハウを活用していると思われる会社もある"このような開発がかなり真剣に行われる背景には、自動車と2輪車の中間解の乗り物が、都市交通として、又個人の移動手段として、本当は最適なのではないかという発想がある。"統計的には、車の1回の平均走行距離は10kmくらいしかない。乗っている時間も10分程度が最も多い。都市の交通では渋滞で、平均速度も低い。今の自動車は、このような用途には、あまりにも巨大すぎる。
"よく例として言うのだが、ちょっと出かけるのに、スーツケースを持ていく人はいない。鞄かハンドバックだ。自動車は長距離ドライブを想定して作られている。言ってみれば旅行用スーツケースのようなものである。これを全員が持って街の中を歩いているのが、いまの自動車と街の関係なのではないかと。"このパーソナルモビリティーは、まだ各社の試行が続くであろう。ニーズにぴったりあったものが発明されたときに、一気にトランスポーテーションの価値観が変わって爆発的にPMが増えるかもしれない。
平野宏和@Hirokazu_Hirano Kanagawa, JapanParadigm shift is coming. We have to ready for the new paradigm.http://twilog.org/Hirokazu_Hirano/date-100328/asc
平野宏和さん/元 慶應義塾大学SFC研究所 上席所員/元 オーテックジャパン シニアエキスパート(超小型EV)/元 日産自動車 次席チーフプロダクトスペシャリスト(ハイパーミニ)/元 Nissan Research & Development (USA) Manager(電気自動車企画)米国、日産、オーテックで電気自動車の戦略、商品企画、プロジェクトマネジメントを17年間担当してきました。(平野宏和)
ハイパーミニはプロジェクトを取りまとめ、現在はハイパーミニのオーナーです。発売になってすぐに、販売会社でハイパーミニを注文しました。毎日の通勤や、買い物に 使っています。電気自動車は、環境、エネルギーの面が強調されますが、シルキーな加速性能、音の静かさ、エネルギーコストの低さなど自動車として、すばらしい魅力を持っています。このWebでは電気自動車の魅力について語るとともに、今変わろうとしているパラダイムの中で、我々は何をなすべきなのかについて、皆さんと一緒に考えて生きたいと思います。(平野宏和)http://www.itsev.com/j/aboutus_j.html
いつも楽しく拝見しています。磯村と申します。
返信削除PMは福祉分野でも注目されています。イギリスでは「タウンモビリティ」といって高齢者に電動三輪・四輪車を貸し出し、高齢者の社会的繋がりと地域経済の活性化を図っている活動があります。また欧州の福祉用具展示会ではモビリティが大きな関心を呼んでいるようです。
欧州の福祉機器展でのモビリティ
http://isoamu.exblog.jp/15188790/