2011年9月4日日曜日

Torinoで行われたインスタレーション "Formula" の道路の縁石らしきものとスクリーンに映る多くの馬を動かすことによって、本来は静止しているフォーミュラーカーが高速で動いているように見える。

馬は内燃機関が登場するまでは、移動するための道具として地球上最速の乗り物だった。そのためか?イタリアの未来派の提唱した「速度主義」の中に馬は頻繁に登場する。このフェラーリのTorinoで行われたインスタレーション "Formula" の道路の縁石らしきものとスクリーンに映る多くの馬を動かすことによって、本来は静止しているフォーミュラーカーが高速で動いているように見える。蒸気機関、内燃機関、そしてEVと車のエンジンは三世代目を迎える。

Museo Dell'Automobile di Torino - Formula Installation from Enrico Ascoli - Sound Design on Vimeo.

未来派(フューチャリズム)とは、過去の芸術の徹底破壊と、機械化によって実現された近代社会の速さを称えるもので、20世紀初頭にイタリアを中心として起こった前衛芸術運動。この運動は文学、美術、建築、音楽と広範な分野で展開された
『……機銃掃射をも圧倒するかのように咆哮する自動車は、《サモトラケのニケ》よりも美しい。……』(未来主義創立宣言(1909年)より引用)
フィリッポ・トンマーゾ・マリネッティは1909年2月29日、パリの「フィガロ」紙に「未来主義創立宣言」を発表した。その中に有名な言葉が登場する。「速度の美」の華々しい称揚「速度主義」である。それを体現するのが「自動車」、対照的に引き合いに出されるのが「サモトラケのニケ」である。
《サモトラケのニケ》マリネッティが未来派宣言の中で凌駕するべき静止した芸術の例として挙げた。
Installation: "Formula" (Museo Dell'Automobile di Torino)

Project credits:
Client: Museo Dell'Automobile di Torino
Concept: N03!
Design: N03!
Editing & compositing: Rino Stefano Tagliafierro
Sound design: Riccardo Castaldi, Enrico Ascoli
8ch Audio Surround: AeG Soluzioni, Riccardo Castaldi, Enrico Ascoli

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