都心部ではタクシーへの導入などもあり、かなりの確率で見かけるようになってきたEV。世界各地のモーターショーでも展示の中心になりつつあるが、じわじわとカーレースの分野にも進出しつつある。
パイクスピークこと「パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム」というこのレースは、コロラド州で1916年に第1回が開催され、今年が90回目という伝統ある大会だ。標高2862メートルから4301メートルの山頂までの約20キロを一気に駆け上がり、そのタイムを競う。
このレースへ、数台のEVが参戦表明をしている。
そのひとつは三菱自動車。ハンドルを握るのは、パリ・ダカールラリーで2002年、2003年に総合優勝した商品戦略本部の増岡浩・上級エキスパート。量販車のi-MiEVをベースとして、コーナリング性能向上のために車幅を広げ、モーターを3個に増やし4輪駆動とするなど、改造がほどこされている。
増岡氏は「ほとんどが富士山山頂よりも高い空気の薄い場所を走る。そのため、ガソリンエンジン車では、うまく燃焼できず、パワーが相当落ちる。3割ぐらいにダウンするともいわれている。その点、モーター駆動のEVには、有利だ。ガソリン車が山頂に近づけば近づくほどパワーが落ちるのに対して、EVならスタートからゴールまで同じパワーで走れる。性能をアピールするには絶好のレースだ。コーナーが150以上あり、直線のスピードよりも、コーナーの立ち上がりの加速が重要という点でもEV向きだ。」と語った。
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