2011年4月6日水曜日

EVが活躍する新しい時代は、電力の「見える化」がすすむ。

家庭の電力消費量を見える化しようという動きが活発になってきている。電力会社が中心となり、各家庭にHome Energy Management Systemというシステムを導入。居住者はIn-Home Displayの表示によって、自宅の電力の使用状況や、平均的な使用量との差を簡単に確認することができる。


「見える化」の動きは、EVやプラグインハイブリッド車の普及にも大きく関わる。EVを商用電力を使って充電する人が増加すると、自動車通勤の人々が帰宅する時間帯の充電需要が急激に膨らむ。そのとき、電力需要のピークをつくってしまわないよう、EVをHEMSと接続して電池の残量などの情報を吸い上げ、充電を調整することが必要となる。


米国ではテキサス州が最先端。すでに電力会社社員の住宅など数十戸規模でHEMSやIHDを導入、スマート端末との同期などもおこなわれ、「見える化」が実現している。2011年中には数万戸、2012年には数十万戸〜数百万戸規模になる計画。



日本では福岡市で実証実験がおこなわれている。今年2月に米国でおこなわれたDistribuTECHのブースにて、太陽光発電システムと蓄電池、EVを連携させても商用電力の送電系統に影響を与えない模擬システムの展示がされていた。太陽光がふんだんにある昼間は、発電した電力を蓄電池としてのEVにため、逆に電力消費量の多い夜間などには蓄電池から放電し、電圧を一定に保つ。太陽光発電システムと蓄電池、EVは直流でつなぎ、交流直流の変換ロスをなくし、エネルギー効率を上げている。天気の予測から、太陽光発電の発電量を算定しEVの充電方法を調整するなど工夫もされている。

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